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石原にも、やはりちょっかい?を出された

2015年11月18日

ポールダンス

黒い瞳の李々は、いつもより少女っぽく見える。旬のやつも、これにやられたんだろうな、と京子は密かに思う。
が、あまりに屈託なく笑う李々が小憎たらしくもなる。
「そんなに余裕ぶっこいてたら、お局様たちにいじめられるわよ」
京子の説教に、李々は、悲鳴を上げる。というのは、李々の部署に、社内で一番きつい
お局様がいるからだ。
「え?え?私、どうしたらいい?」
「まぁ、まずは、シュン君に、褒めてくれてありがとうくらいの言葉はかけてあげることね。彼らだって選択の余地の少ない、お姉さまたち集団の中から、李々を選んでくれたわけだし」
「えー、選んだわけじゃないじゃん。おかしいよ、そんな仮想現実。石原さんだってシュン君だって、会社でみるから、唯一のターゲットみたいになるだけで、それは会社が見せる仮想の世界だって。よく、ゲレンデで恋が芽生える、みたいな」
あながち否とも言い難い李々の意見に、自分の視野が狭まっていたことに京子も気付く。
「そうか・・・。仮想現実から抜け出すにはどうしたらいい?」
逆にそう聞かれて、李々は笑う。
「会社以外で楽しみを見つけることかな。言ってなかったっけ、私、最近、ポールダンス習い始めたんだ」
「ポールダンス!?」
ポールダンス談話は、またの機会に話すことになり、二人は午後の仕事に戻った。
さすがに旬には申し訳なく、李々が、朝はごめんね、と謝ると、彼は太陽のような明るい笑顔で、李々に気にかけてもらえていたことを喜んだ。かわいいな、と李々は思った。

そして朝から営業先に直行していて、午後に戻っていた石原にも、やはりちょっかい?を出された。彼曰く、「エバーカラーワンデーが一番、俺は好きだなぁ」と。
李々は、お局様たちの嫉妬の目をかいぐくり、今日もポールダンスのレッスンに出かける準備をして、仮想現実な会社を後にした。


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Posted by 弘せりえ 2015mar at 18:25│Comments(0)短編
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